【超解説】横浜市立東高校の紹介

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進学塾PARKSのご紹介

進学塾PARKSセンター南校は、小学生〜高校生を対象に、代表が授業から進路指導までを一貫して行う定員制の進学塾です。制限なく学習してほしいとの想いから個別指導の2-3教科の値段で5教科(もしくは受験科目全て)を提供し、毎日実施される定着授業は受講し放題です。本日は長年の指導から、輩出経験の多い東高校について語ってもらいました。

インタビューする先生

千葉隼也先生 進学塾PARKSセンター南校代表
偏差値は35から早稲田大学に合格した苦労人。在学中から集団塾と個別指導塾で講師を勤め、大手学習塾に入社。小学生から高校生まで数多くの生徒を合格に導くとともに、オンラインコース、教務、システムなどを歴任。その後リクルートに入社し、教育機関向けスタディサプリの企画担当として事業企画や営業推進を担当。2024年6月、進学塾PARKSセンター南校を開校。

当インタビューは東高校の公式サイトや掲載資料をもとに、より多くの方に魅力を広げる趣旨で行いました。
詳細は横浜市立東高校の公式サイトをご確認下さい。(東高校は広報にも力が入っており、Youtube等で雰囲気を感じ取れます)

高校生対象のページはこちら
https://jukuparks.com/course/high/

ユネスコスクールとして持続可能な社会の創り手を育む教育(ESD)を推進

-横浜市立東高校の概要について教えてください

千葉先生 都筑区から十分通塾圏内にある鶴見区にある歴史ある高校です。最寄り駅は横浜市市営地下鉄の新横浜駅、もしくは京浜東北線の鶴見駅、JR横浜線・東急東横線の菊名駅、JR横浜線の東神奈川駅です。センター南駅からのアクセスは新横浜駅まで地下鉄で4駅(快速なら3駅)、バスに乗り換え(約20分強)なので、十分通学できる高校になります。

-東高校の教育理念について教えてください

千葉先生 「ユネスコスクール」であることを特徴とし、持続可能な社会の創り手を育む人材育成に力を入れられています。スクールミッション(指導理念や学校の存在以外など)は「ESD推進拠点の役割を担うユネスコスクールとして、世界とのつながりを意識しながら持続可能な社会の実現を目指す未来の横浜を見据え、 誰一人取り残さないよりよい社会について理解を深めるとともに、その実現に貢献できる人材を育成します。」と定められており、他の高校と比較しても、SDGsや地球規模の課題やグローバルな視点の育成に力が入れられています。

2点目は「意欲的に学び続け、自分の役割や責任を自覚し行動する力」の育成です。そのためには確かな学力を取得するべく主体的な学びが推進されています。進路希望を叶えるための効果的な教育課程、英語教育の充実、また「イーストタイム」と呼ばれる課題解決型の授業も特徴とされています。

3点目は「多様性を尊重し、共生する態度とよりよく生きることを自律的に選択する力」の育成です。個々の生徒へのカウンセリングをベースとした生徒指導や多様性の尊重と規範意識の醸成なども積極的に取り組んでいます。加えて生徒会、社会体験活動、部活動を推進し、心の充実も図ります。

4点目は「グローバルな視野を持ち、主体的に行動する態度と新たな価値を創造する力」の育成です。グローバルマインドの醸成を行うべく、国内外のユネスコスクールとの交流や留学生派遣や受け入れ、SDGsの視点をもった海外フィールドワーク等、課題探求型の学習にも力を入れています。

-特徴となっている課題解決型やグローバルに関連する授業について、もう少し詳しく教えてもらえますか。

千葉先生 学校のパンフレットをベースに、探求で求められる力の一例にご説明します。
1点目は「課題を発見する力」です。SDGsをベースにエネルギー、環境、防災、国際理解、気候変動など教科横断で社会課題を認識します。ともに1年生では、知識のシャワーとして講演会やワークショップ、SDGsカードゲームなど多角的に取り組みます。

2点目は「課題解決力」です。各教科の学習や横断的な科目学習に加え、行政・大学・NPOなどとも連携しながら複眼的、多面的に課題にアプローチできるよう鍛えていきます。教科や人のつながりを大切さも学ぶことができます。

3点目は、「課題解決に必要なコミュニケーション能力や幅広い教養」です。部活動や特別委員会、ボランティア活動に参加し培うコミュニケーション力とともに、高校3年間の教科学習に主体的に取り組むことで鍛えていきます。


-横浜市立東高校の学習カリキュラムについて教えてください

千葉先生 高校のホームページによれば、文系理系の選択科目は高校2年生からはじまります。特に私立文系の生徒にとっては、数Bが必修化されているかどうかは重要なポイントです。ちなみに東高校は選択科目です。つまり、私立文系を決めている生徒は数Bの受講の必要はないので、受験科目に集中できる構造となっています。

一方で1年生の時には、理科が3教科が必修(物理基礎、化学基礎、生物基礎)である等、幅広く学習が求められますので、十分に学力をつけて入学したいところです。

加えて高校3年生になると、6割の授業が選択科目(最大19単位)となりますので、自身の進路に合わせて選択できます。詳しくは東高校の公式サイトからカリキュラムをご確認下さい。

-授業はどんな様子でしょうか

千葉先生 1年生では、クラス単位での授業がほとんどですが、2年生から進路や興味に応じた選択科目が増えてきます。そのため授業と授業の間の時間が発生することがありますが、その時間は図書室や学習室を活用して授業の予習復習を行うことができます。こういった特徴は単位制である東高校ならではでもあります。

またグローバル教育の拠点として、県内では珍しい国際教育室があり、帰国生徒の相談や留学に関する資料が整理されています。東高校から留学を希望する生徒や、留学生の相談窓口にもなっており、東高校の多様性やグローバル化を象徴する場所でもあります。

十分な設備と主体性あふれる部活動で高校生活も充実

-校舎はどんな様子でしょうか

千葉先生 1965年に創設された歴史も深い東高校ですが、平成17年に耐震工事を完了しています。加えて、十分な台数と最新のPCが完備された情報室、規模の大きい図書室、60席以上を備えパーテーションで仕切られた学習室など、十分な設備を備えています。また、グラウンドは北と南に2か所あり、コートも2か所、弓道場も備え、部活動や体育でも充実した活動ができそうです。また公立高校では珍しく食堂も備えており、購買として購入するだけでなく、学食もとることができます。

-部活動はどんな様子でしょうか

千葉先生 東高校では、部活動がとても盛んです。生徒の頑張りだけではなく、学校には部活動振興会という校内分掌(進路担当の先生など学校内での役割分担のこと)が設置され、学校全体でも生徒の主体的な活動を支援しています。活動費の調整や広報活動等を行うとともに、保護者との連携も強化し、万全なバックアップ体制のもと、部活動に打ち込むことができます。

-具体的にはどんな部活がありますか。また強豪の部活も教えてください。

千葉先生 運動部では、サッカー部、水泳部、バスケットボール部、バレーボール部、バドミントン部、テニス部、パワーリフティング部、ハンドボール部、フットサル部、硬式野球部、陸上競技部、ダンス部、チアダンス部、ウォーキング部、ラクロス部、弓道部があります。特に、ダンス部、チアダンス部、ラクロス部は全国大会出場の経験が、弓道部は関東大会出場の経験があり、盛んな様子がうかがえます。文化部では、英会話部、軽音楽部、吹奏楽部、写真部、茶道部、書道部、美術部、放送部、料理部、サステナブル研究部、漫画研究部があります。吹奏楽部は東関東大会で銀賞を取るなどの成績を修めています。かなり充実しているため、中学での部活を引継いで活動が可能です。

-生活面では年間行事のことが気になると思いますが、どうでしょうか

千葉先生 資料によると充実具合が伺えます。1学期には新入生オリエンテーション、体育祭、校外学習(1年生)、ESDデー、Glocal Citizenship Camp(1年生)があります。Glocal Citizenship Campは外国の方を多く招き、 数名のグループに1名の割合で、外国の方と英語で交流する、東高校特有のプログラムです。2学期には、文化祭や修学旅行、生徒会選挙、イーストタイム、3学期には、卒業式や芸術鑑賞など1年を通じて行事が盛んです。

また、1学期と3学期には、スポーツレクリエーション(いわゆる球技大会)が実施され、運動部を中心に白熱した競技が行われます。

文化祭では、学年ごとに主な役割が決まっており、1年生はお化け屋敷や縁日のゲームなど主に教室で提供する出し物を企画&運営します。2年生はステージでの劇がメインとなります。クラスごとに劇を行い、出演者のみならず大道具、演出、照明など様々な役割があり、クラスの一体感の醸成にもつながります。3年生では受験勉強との両立を考え、準備時間が少なく楽しむことが可能な食品販売をメインで行います。焼き鳥や焼きそば、ラーメンなどが人気だそうです。

-試験などの学習面のスケジュールはどうでしょうか

千葉先生 東高校は3学期制が採用されています。そのため、5月、7月、10月、12月、3月に定期試験があります。また進学に力を入れているのもあり、外部テストや模試も実施されます。高1-2年では、4月、9月にスタディサポート(Benesse社の外部試験)、7月、2月に総合学力テストがあります。高2の終わりでは、大学入学共通テスト模試が全員受験必須となります。高3になると記述や共通テストなど多種の試験を毎月受験します。また5月には英検も全員受験することができます。 定期試験だけでなく、入試を見据えた外部模試が頻度高く実施されますので、文武両道が求められます

大学入試を見据えた、難関校や海外大学へも目指せる環境

進学状況について教えてください

千葉先生 公式サイトによれば、一部の生徒が専門学校に進学するのと、進学準備(いわゆる浪人)を除くと四年制大学に進学しています。指定校推薦には、横浜市立大学5枠、青山学院大学や中央大学などの難関私大をはじめ、MARCHと同志社大学で10枠以上あります。また、海外大学への推薦枠も用意されており、多様な進路を選択できます。一方、早慶上理は現役で進学者数が5名ほどではありますが、70名がMARCHの合格を勝ち取っています。(推薦枠含む。高校公開の進路報告より)この数値は合格者数ではなく進学者数ですので、早慶や国公立も含めると、上位2クラスの生徒がMARCH以上に進学する計算となります。

進学実績はどうでしょうか

千葉先生 令和6年3月卒業の生徒では、国公立12名、早慶上理+GMARCH(学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政)で70名などの実績を残しています。資料では進学先として紹介がありましたので、入学後、難関私大に進みたい場合は各種試験のおいて上位30%が一つに目安になるかと思います。(40人クラスで10番です)

なお高校では順位表は公開されないものの、自分の順位を教えてくれるケースがほとんどです。また中学校のときは、自分よりも学力が低い層がいたかと思いますが、高校は同学力帯の生徒が集まっています。つまり油断すると最下位に沈む可能性もあります。高校1年生の最初のテストからしっかり勉強し、ついていくことがトータルで考えると極めて重要です。

進路指導はどうでしょうか

千葉先生 資料によれば、年1回以上の進路ガイダンスに加え、志望校調査や進路講演会等も用意され、文理選択や将来について考える機会が用意されているそうです。各学年ごとに進路のゴールが設定され、1年次には主に進路適性や自己理解、2年次には興味関心などから進路目標を定め、目標実現のための必要な能力の向上、3年次には、目標達成のための進路計画の作成や課題克服となっております。また先生からの指導や助言、先生間での連携の強化について詳しく説明されています。さらに生徒全員が高1から受講する定期試験以外の実力テストを活用し、早期から学力の可視化や向上に力を入れていると考えられます。

【合格したい方向け】人気が根強い高校のため、東高校合格には万全な準備が必要

東高校の入試情報について教えて下さい

千葉先生 :直近3年間の倍率を見ると、2022年1.47倍、2023年1.53倍、2024年1.20倍と2022年を除き、平均を上回る高倍率となっています。ちなみに倍率の考え方ですが、100人の定員に対して、150人受験する場合の倍率が1.5となります。ですので、約1.5倍の2023年については、400名の枠を目指して、600人が受験し、200名が不合格となったという計算になります。

また、選考方法については、1次選考では入試本番に比重が置かれた6:4を採用しています。そのため内申が平均に届いていない場合でも、本番の点数によっては、合格できますが、極端に低いと不利となります。全県模試の資料を引用すると、いわゆるオール4が一つの基準となります。まずはこの内申点を目指す必要があります。

加えて、入学後の定期試験や外部試験、部活や行事との両立も考えると中学のうちから学校の勉強をしっかりこなす習慣作りが重要と言えます。入学後授業についていけないのでは、大学進学に大きな影響が出てしまいますので、中学のうちから苦手払拭につとめる必要がありそうです。

具体的にはどんな対策が必要でしょうか

千葉先生 応用の基礎を勉強するのがコツです。東高校を検討する場合、学校の授業が全く分からないというケースは少ないかと思います。そのため、基礎定着+応用がとこまで取れるか?がキーになります。英語、数学、国語などの積み上げ科目はどこがつまずいているのかを丁寧に特定し学年横断で復習することが重要です。多いのは割合の考え方が苦手な場合、中1でも、中2でも中3年でも解けなかったということがあります。そういった場合には場合によっては小学生の割合の概念まで戻って勉強しなおすのがかえって近道です。計算などの基本的な問題は取れる生徒が多いと思いますので、応用の基礎を勉強しましょう。

理社については、早期からの対策に限ります。中1の単元も結構難しいです。中3から勉強するのでは間に合わない可能性も十分にあります。特に中1の単元も十分に入試の範囲で多くの生徒が学び直しと応用問題に苦戦します。毎日少しの時間でも復習や暗記する時間を作ることです。5分からでもいいので今からはじめてみてください。

最後に東高校を目指す生徒へメッセージをお願いします

千葉先生 これまでの長い講師経験で、都筑区や港北区で働いていたこともあり、東高校には多くの教え子がいますが、皆明るく活発な生徒が多く、高校のことをポジティブに捉える生徒ばかりでした。ユネスコスクール等特色もはっきりしており、豊かな高校生活が送れると思いますのでぜひ頑張って合格を勝ち取りましょう!PARKSでは東高校合格から完全に逆算した生徒個別カリキュラムもご用意しております。ご興味あればお問い合わせください。

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